昨今では自社ホームページの公開だけではなく、製品の脆弱性情報などBtoBの顧客向けに外部公開しているサービスも一般的になっています。またリモートワークの利用率も高まっており、社外から社内のリソースにアクセスすることが簡単にできるようになってきました
自社のセキュリティがどれほど強固なのか、経営層や顧客から報告を求められるケースやサプライチェーンマネジメントの一環として取引先に対してセキュリティ監査するケースもかと思います。その際、自社や取引先のネットワークやPC、システムにどれほどの脆弱性があるのかを調査するときに活用できるのがペネトレーションテストです
本日はペネトレーションテストの理解に役に立つおすすめの書籍を紹介します
事業会社のIT部門にお勤めの方だけではなく、これからペネトレーションテストを実施するセキュリティエンジニアの方もぜひ最後までご覧ください!
ペネトレーションテストにおすすめの本 6選
今回おすすめする書籍は以下となります
- ペネトレーションテストの教科書 第2版 (ハッカーの技術書)
- ペネトレーションテスト入門 情報システムセキュリティの実践的監査手法
- サイバーセキュリティ レッドチーム実践ガイド
- Metasploit ―ペネトレーションテストによる脆弱性評価
- ポートスキャナ自作ではじめるペネトレーションテスト ―Linux環境で学ぶ攻撃者の思考実践
- サイバーセキュリティテスト完全ガイド ~Kali Linuxによるペネトレーションテスト~
ペネトレーションテストの教科書 第2版 (ハッカーの技術書)
1つ目に紹介する書籍は「ペネトレーションテストの教科書 第2版 (ハッカーの技術書)」です
本書はプロのセキュリティエンジニアがOSINTをはじめとした「ハッカーの基本的な攻撃手法」を解明しながら「ペネトレーションテスト」工程を徹底解説しています。2021年7月刊「ペネトレーションテストの教科書」に加筆修正した改訂版となります。
この本は、セキュリティエンジニアやITプロフェッショナルに向けて、ペネトレーションテストの基本から応用までを詳しく解説しています。OSINT(オープンソースインテリジェンス)を活用した情報収集や、フィッシング、ポートスキャン、Webアプリケーションの脆弱性調査など、実践的な手法を学ぶことができます。最新の攻撃手法と防御策を理解し、セキュリティ対策を強化するための必携の一冊です
- これからペネトレーションテストに関わるセキュリティエンジニア
- 情報システム部門でペネトレーションテストを担当する人
ペネトレーションテスト入門 情報システムセキュリティの実践的監査手法
2つ目に紹介する書籍は「ペネトレーションテスト入門 情報システムセキュリティの実践的監査手法」です
本書籍は、企業システムのセキュリティを侵入者の視点でチェックするためのガイドブックです。この本では、ペネトレーションテストの準備から攻撃手法、報告書の作成まで、基礎知識と実践的なノウハウを提供しています。セキュリティ企業が極秘にしてきたノウハウを学ぶことができる一冊です
- 情報システム部門でペネトレーションテストを担当する人
- セキュリティコンサルタントを目指す方
サイバーセキュリティ レッドチーム実践ガイド
3つ目に紹介する書籍は「サイバーセキュリティ レッドチーム実践ガイド」です
サイバー攻撃を理解し、最高のセキュリティチームを作り上げよう!
“セキュリティの脆弱性”を実践形式で暴き出す「レッドチーム」の手法や考え方を紹介。
―あなたたちが雇われている重工業メーカーに、Cyber Space Kittens(CSK)という宇宙関連の部署が新たに誕生しました。激化する宇宙開発競争のため、この部署のセキュリティは万全に、そして情報漏洩を検知して阻止する能力があることを示さなければなりません。
本書は『The Hacker Playbook 3』の日本語版で、『The Hacker Playbook 2(日本語版「サイバーセキュリティテスト完全ガイド Kali Linux によるペネトレーションテスト」)の続編です。この本のテーマでもある「レッドチーム」のミッションは、組織の外部と内部の脆弱性をすべて洗い出すこと。そして、防御側が攻撃側を検知したり阻止したりできるかどうかを確認することです。
レッドチームではシステムへの侵入だけでなく世の中で行われている攻撃を再現し、企業や組織がそれらの攻撃に適切に対応できるかの評価まで行います。ペネトレーションテストよりテストするスコープが広く、幅広いジャンルで、リアリティある攻撃者目線のテクニックを本書で紹介しています。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」防御側であるブルーチームも攻撃者の手口を知ることで多くの攻撃に対応することができるでしょう。
本書で多くの方がレッドチームという考え方を知り、各組織のセキュリティレベル向上につながれば幸いです。
本書籍は、サイバー攻撃の脅威に対抗するための実践的な手法を紹介する一冊です。著者のPeter Kimは、14年以上にわたる情報セキュリティの経験を持ち、ペネトレーションテストやレッドチームの実施において豊富な知識を有しています。本書では、組織の外部と内部の脆弱性を洗い出し、防御側が攻撃を検知・阻止できるかを評価する「レッドチーム」の手法を詳しく解説しています。実際の攻撃シナリオを再現し、企業や組織がどのように対応すべきかを学ぶことができます。セキュリティの脆弱性を理解し、最高のセキュリティチームを作り上げるための必読書です
- 情報システム部門でセキュリティを担当している人
- サイバーセキュリティに興味のある人
実践 Metasploit ―ペネトレーションテストによる脆弱性評価
4つ目に紹介する書籍は「実践 Metasploit ―ペネトレーションテストによる脆弱性評価」です
行政機関や企業に対するサイバー攻撃が世界中で深刻な問題になっています。攻撃者の脅威に対抗するための最も有効な手段はペネトレーションテストです。
本書では、ペネトレーションテストのやり方を、Metasploitを主軸に説明しています。
そうすることで、ペネトレーションテストの流れとともに、Metasploitを構成する個々の機能やその使い方を理解し、Metasploitの基本的な作法を身につけます。
さらに本書では、クライアントに対する攻撃や無線LAN経由の攻撃、ソーシャルエンジニアリング攻撃といった、ペネトレーションテストで使う高度なテクニックを学びます。
日本語版ではシェルコードの内部構造について加筆しました。
本書籍は、サイバーセキュリティの分野で必須のツールであるMetasploitを使ったペネトレーションテストの実践的なガイドです。著者たちは、Metasploitの基本的な使い方から高度なテクニックまでを詳細に解説し、読者が実際の環境で脆弱性評価を行うためのスキルを身につけることができます。特に、クライアント攻撃や無線LAN経由の攻撃、ソーシャルエンジニアリング攻撃など、現実の脅威に対抗するための具体的な手法を学べる点が特徴です
- Metasploitを使ったペネトレーションテストを試したいセキュリティエンジニア
- ペネトレーションテストで行われる内容を理解したいシステム開発者
ポートスキャナ自作ではじめるペネトレーションテスト ―Linux環境で学ぶ攻撃者の思考
5つ目に紹介する書籍は「ポートスキャナ自作ではじめるペネトレーションテスト ―Linux環境で学ぶ攻撃者の思考」です
本書は、ポートスキャンを用いて攻撃者がネットワークを経由してどのように攻撃してくるのかを具体的な手法を交えて学び、攻撃手法を知ることでセキュリティレベルの向上を目指す書籍です。Scapyを用いてポートスキャナを自作し、ポートスキャンの仕組みや動作原理をしっかりと学びます。そのあとで、脆弱性診断やペネトレーションテストに不可欠なNmap、Nessus、Metasploit Frameworkなどのツールについて解説します。ハンズオンで学習を進めながら徐々にステップアップしていける構成となっています。攻撃者側の思考プロセスを理解し、対策を強化しましょう。付録ではペンテスターのキャリア形成、関係の築き方などにも触れ、著者の豊富な経験からのアドバイスを紹介しています。
本書籍は、セキュリティの基礎から実践までを網羅した一冊です。著者の小竹泰一氏は、Scapyを用いてポートスキャナを自作する方法を通じて、ポートスキャンの仕組みや動作原理を詳しく解説します。その後、Nmap、Nessus、Metasploit Frameworkなどのツールを用いた脆弱性診断やペネトレーションテストの手法を学びます。ハンズオン形式で進められるため、実際の攻撃者の思考プロセスを理解しながら、セキュリティ対策を強化することができます
- セキュリティエンジニアを目指す方
- より技術力を高めたい現役のセキュリティエンジニア
サイバーセキュリティテスト完全ガイド ~Kali Linuxによるペネトレーションテスト~
6つ目に紹介する書籍は「サイバーセキュリティテスト完全ガイド ~Kali Linuxによるペネトレーションテスト~」です
本書はサイトの脆弱性をテストするペネトレーションテストについて解説した「The Hacker Playbook 2(ISBN1512214566)」の翻訳書籍です。
情報システムのセキュリティを考えるとき、敵を知らなければシステムを守ることはできません。昨今では攻撃者視点での安全性評価の重要性が広く認知され、自分達のシステムに対してセキュリティテストを実施する企業や組織も多くなっています。
本書では、そうしたセキュリティテストと同様に、攻撃者がどのようなツールを使ってシステムへの侵入を試みるのか、どのような手口でシステムの脆弱性を探すのかといった攻撃者視点でのシステムの見方を紹介しています。
また、セキュリティテストに直接携わるわけではない開発者の方にも本書は有用です。記載されたさまざまな攻撃手法によって、自分達のシステムの情報がどこまで暴かれてしまうのかを知ることで、システム構築時に何を意識すればより安全なシステムを構築できるようになるのかを把握できます。本書を読むことでシステムの欠陥をよく理解できるようになることを願っています。ただしセキュリティテストは書面による許可を受けたシステムでのみ行うことをよく覚えておいてください。自らの技術力や知識レベルを磨き上げる日々の修練にも役立つ書籍です。対象読者:多少なりともMicrosoft Active Directory の経験があり、Linuxを十分に理解しネットワーキングの基礎知識があり、コーディングの経験(Bash、Python、Perl、Ruby、C などの経験があれば十分)があること、脆弱性スキャナーやMetasploitなどのエクスプロイトツールを使用した経験があることを前提としています。
本書籍はセキュリティのプロフェッショナルやエンジニアに向けた実践的なガイドブックです。この本は、Kali Linuxを使用してシステムの脆弱性をテストする方法を詳細に解説しています。攻撃者の視点からシステムの弱点を見つけ出し、どのように防御策を講じるかを学ぶことができます。具体的なツールや手法を紹介し、実際のペネトレーションテストのプロセスをステップバイステップで説明しています
- すでに脆弱性スキャンなどを行っており、さらに技術を高めたいセキュリティエンジニア
- 攻撃者の視点を理解したいソフトウェアエンジニア
ペネトレーションテストにおすすめの本 6選 まとめ
今回は以下の書籍を紹介しました
- ペネトレーションテストの教科書 第2版 (ハッカーの技術書)
- ペネトレーションテスト入門 情報システムセキュリティの実践的監査手法
- サイバーセキュリティ レッドチーム実践ガイド
- Metasploit ―ペネトレーションテストによる脆弱性評価
- ポートスキャナ自作ではじめるペネトレーションテスト ―Linux環境で学ぶ攻撃者の思考実践
- サイバーセキュリティテスト完全ガイド ~Kali Linuxによるペネトレーションテスト~
本記事をご覧くださった方がペネトレーションテストに関する理解の良い手助けにつながれば幸いです
またペネトレーションテストに関するご質問などございましたら以下のお問合せフォームやtwiiter等にてご相談可能ですのでご連絡お待ちしております